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経費として落とすためのレシートと領収書の違いとは?

2021-09-24

 山本聡一郎税理士事務所の経理1年生の牧田です。代表税理士の山本からの無茶ぶりの仕事も多々あり、今回は更新が少し遅くなってしまいました。それはともかく、今回はレシートと領収書の違いの素朴の疑問から、両者の意外な使い分け方についてお伝えします。

経費として落とすにはレシートと領収書のどちらを保管?

 「領収書じゃなくてレシートでも決算(確定申告)の時に、経費として落とすことができますか?」このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?実際、実務を行っているとこのような質問を頂くことが多々あります。

 結論から先にお伝えすると、領収書ではなくレシートでまったく問題ありません!それどころか、レシートの方が気軽にもらいやすい上に、後々の会計管理が楽になることも多いです。ただし例外もありますので、詳しくご説明したいと思います。

そもそもレシートと領収書の違いとは

 そもそもレシートと領収書は何が違うのでしょうか?簡単にいってしまうと書かれている内容が違うのです。当たり前といえば当たり前ですが・・・。一般的にはレシートと領収書には、以下のような記載がみられます。

・レシート

 購入した店名、購入日・時間商品ごとの品目(具体的な商品名や“雑貨”などおおまかな種別)、商品ごとの単価消費税率、合計金額

・領収書

 購入した店名、購入日、宛名(購入者の氏名や”上様“など)、但し書き、金額

 お店によって多少違いはあると思いますが、赤字で示した箇所が、主なレシートと領収書の記載内容の違いです。

 レシートの情報は商品やサービス1点ずつの名称や単価が載っており、記載内容で比較すると領収書より多くの情報が書かれていることが多く、レジで印字されているために、改ざんしにくい証拠書類であると言えます。また、購入内容が詳しく書いてあるため、帳簿への入力に時間が空いてしまっても、把握が容易です。

 一方で領収書は「宛名」を書くスペースがあることが大きな特徴です。この「宛名」の有無が、ある税金を計算する上で重要になってくるのです。

領収書は消費税の計算で必要になる!?

 突然ですがここで、消費税法のお話になります。消費税を計算するうえでは細かな規定はありますが、簡単にいってしまうと原則、売上に係る消費税額から仕入や経費などに係る消費税額を控除した金額により求めます。ここでいう、控除を仕入税額控除といいます。

仕入税額控除を受けるために、必要な保存書類の内容

 消費税法上、仕入税額控除を受ける際には、以下の事項を記載した証拠書類を保存しなければならないと定められております。

 発行者の氏名または名称、年月日、取引の内容、税込金額、書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

 この「書類の交付を受ける事業者の氏名または名称」という点がミソなのです。先程、レシートと領収書の違いをいくつか挙げましたが、領収書にしか載っていない情報が一つだけあったと思います。それは「宛名」、すなわち「事業者の氏名または名称」という情報です。

 この仕入税額控除を用いるためには、レシートのみの情報では足りず、領収書が必要になってくるということです。

レシートと領収書の意外な使い分け方とは?

 「レシートでもいいって最初に書いてあったのに・・・」ここまで読んでいただいて、そう思われている方もおられると思います。その点についてもご説明致します。

仕入税額控除における請求書等の保存の特例

 消費税法において特例的な取り扱いとして〇〇円までの取引であれば、領収書の保存が必要ないと書かれております。それは、1回の取引額が税込み3万円未満である場合。つまり、29,999円までであれば、領収書の保管がなくても仕入税額控除を受けることが可能なのです。

 すなわち、「宛名」の記載がないレシートをもとに、帳簿へ記載しても、仕入税額控除において問題がないということになります。基本的な考え方としては、3万円以上の高額の買い物をした場合は領収書をもらい、それに満たない決済はレシートの受け取りで問題ないでしょう。

 過去には、領収書が重要視されていた時代もあったそうですが、多くのお店でレジスターの導入が進み、レシートの発行が容易になった現在では、改ざんしにくく、購入品の内容が一目瞭然であるレシートの方が、確実性の高い書類であると思われます。

 また、小売業や飲食業、電車代や駐車場代などの交通費については、「宛名」の記載がない書類でも、仕入税額控除を受けられるとの記載もあります。

消費税法以外の税法においては証拠書類の要件はなし

 更に補足すると、消費税法以外の税法においては証拠書類に必要な要件が明記されていないため、定められた年数分しっかりと書類の保存を行えば、レシートでも領収書でも「会計の記録」としては有効なのです。

 こう考えると、特に会社勤めの方の経費精算は、ほとんどがレシートで事足りてしまうことになりそうですね。ですが、横領や不正利用の防止の観点から、経費精算時に必要な書類は社内ルールとして決められているところがほとんどだと思います。

 税法上はレシートでもOKではありますが、会社員の方は社内の規定に従っていただき、確実に精算を受けられるようにして下さいね。

税理士事務所による記帳代行であれば細かな心配は不要

 今回のテーマは、いくつか例外もあり、判断が難しいケースもあるお話でした。

 前回のコラムで書いた家事按分もそうでしたが、この場合は例外として認められるが、度を越してしまうと税務署からの指導が入ってしまう・・・といった、ややこしさが出てきてしまうのが経費算入の困ったところでもあります。

個人事業主必見!自宅で利用した光熱費などはどこまで経費にできる?

 この場合は一体どうしたらよいのか、弊所のブログをはじめとするネット記事を読んだだけでは判断が難しいこともあるかと思いますし、勝手な判断では税務リスクが高まります。

 山本聡一郎税理士事務所では、通帳やレシート類、クレジットカード明細の記帳代行サービスも行っております。様々な観点からアドバイスをさせていただくことで、皆様の会計や税金、資金繰りに対する不安感を取り除き、より一層事業に専念できるお手伝いができると考えております。無料相談も実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

個人事業主必見!自宅で利用した光熱費などはどこまで経費にできる?

2021-08-03

こんにちは。山本聡一郎税理士事務所、経理1年生の牧田です。

先日の記事が思った以上の反響をいただいており、非常に嬉しく思います。

私自身、まだまだ勉強途中の身でありますが、「初心者でもわかりやすく」をモットーに、コラムを通じて会計の知識を深められるような記事を書きたいと考えております。

ぜひ、前回の記事も合わせて、読んでいただければ幸いです。

自宅で仕事をする際の疑問点?どこまでが経費なの?

個人事業主の方の中には、昨年からの新型コロナウイルスの影響で、事務所や人が多く集まる場所を避け、自宅で仕事をされている方もいらっしゃると思います。

ふと、気になったことはありませんか?

「家で仕事をした分の一部でも、経費にできたらいいのになあ・・・」

場合によっては、経費にできるかもしれませんよ!

今回は「仕事に使った自宅・車の費用は、どこまで経費にできるのか?」について、コラムにしていきたいと思います。

今さら聞けない 経費とは? 前回のおさらい

前回のコラムにて「経費」の指す言葉の意味について、ご説明しました。

経費で落とすことができる食事代の違いとは

簡単にまとめますと、経費とは事業を行うために使用した費用のことで、

①仕入れや材料費など、売上に直接関わる支出

②利益を得るために要した支出

があてはまり、仕事に関係する支出は経費と考えることができ、確定申告や決算時に事業所得から差し引くことができます。

クライアントとの食事代や打ち合わせでの新幹線や電車代、作業で使用する消耗品の購入などは、いずれも仕事に関わる出費として、経費にすることができました。

支払った費用を事業用とプライベート用に分ける! 家事按分

では、自宅で仕事をした場合や、仕事で自家用車を使用した場合、電気代やインターネットなどの通信費・ガソリン代は経費にできるのでしょうか?

自宅は事務所とは違い、プライベートの空間でもあります。仕事とは関係なく家族で揃って食事をとったり、お風呂や睡眠をとるのも、基本的には自宅になるでしょう。

自宅にいる時間を100%仕事に使用している人は、まずいないと思われます。そうなったら、そこは自宅ではなく完全に事務所になってしまいますね。

車も同様に、100%仕事だけではなく、夕食の買い出しや旅行などでも使うことがあると思います。

そして、経費の考え方は「仕事に関係する支出かどうか」であることを踏まえると、「自宅で仕事をしていた時間分の費用は経費にできる」と言えます。

経費化するためには、生活のための費用と事業のための費用を分ける必要があるのですが、これを「家事按分(あんぶん)」といいます。

家事按分できる費用は、電気代などの水道光熱費・通信費・家賃・車両費などが挙げられます。

家事按分での事業用経費の求め方

水道光熱費・通信費

仕事での使用時間や日数を数え、全体の請求額のうち〇〇%を仕事で使用しているか、計算します。

例:自宅兼事務所を、月160時間程度、仕事で使用している。今月の光熱費は全体で2万円だった。

160時間÷720時間(30日×24時間)=0.222…≒20%

2万円×20%=4000円

経費にできるのは、4000円となります。

通信費の場合も、同様に計算できます。

家賃

仕事で使っているスペースの床面積(㎡)をもとに考えます。

例:2LDKで65㎡の自宅兼事務所のうち、10畳(約18㎡)を仕事で使用している。家賃は全体で10万円である。

18㎡÷65㎡=0.276…≒30%

10万円×30%=3万円

経費にできるのは、3万円となります。

家のいろいろな箇所で仕事をされている方の場合は、床面積を割り出すことに苦労するかもしれません。可能な限り、作業スペースをパーテーションで区切って、その中でのみ仕事をしたり、仕事と生活の部屋を完全に分けてしまうと、導きやすくなります。

車両費・駐車場代

ここで指す「車両費」は「ガソリン代・車両保険料・自動車税・車検費用・駐車場代」を指しています。主に自動車関連費用として、まとめて解説します。

水道光熱費や通信費と同じように、全体の請求額のうち〇〇%を仕事で使用しているか、計算します。

パーセンテージの導き方は、車両の使用回数や使用時間などいくつかありますが、トリップメーターを使って走行距離で考えると、シンプルで良いと思われます。

例:自家用車兼仕事用車両を、月100km程度、仕事で使用している。今月の全体走行距離は300kmで、自動車関連費用は8万円だった。

100km÷300km=0.333…≒30%

8万円×30%=2万4000円

経費にできるのは、2万4000円となります。

注意したい点は、車両本体の購入代金の考え方です。だいたいのケースで、車両価格は何十万円以上の高額な買い物になると考えられますが、10万円以上の物に対しては、原則「減価償却」を行う必要があります。

減価償却はまた別の機会に書きたいと思いますが、かんたんにご説明すると、「購入代金を何年かに分割して経費化する」というものです。

すなわち、車を購入したその年に全額経費として計上することができません。

また、仕事のために使用した高速道路の代金(ETCなど)やコインパーキング代は、家事按分せずに「旅費交通費」として全額経費にできます。

あなたが考えた家事按分は大丈夫?税務署からの指摘も要注意!

いずれの場合でも「仕事で使用した」という点が大原則なのは、変わりありません。特に家事按分のパーセンテージを求める際は、実態からかけ離れた数字を出してしまうと、万が一税務署に指摘を受けた時に説明が苦しくなり、経費として認められなくなってしまうおそれもあります。

そのため、同業者と比較するなどして、家事按分の割合が「世間一般の常識の範囲内」であるかどうか、検討した上で計上することが大切になってきます。

山本聡一郎税理士事務所では、多種多様な業種のクライアント様の税務をさせて頂いております。

人によってかかる経費の金額はさまざまですが、同じような業種の方はだいたい経費の金額も同じような額になることがほとんどです。

過去の実績などを踏まえ、どの程度であれば経費として問題なく認められる金額であるのか、その他の節税についてもご相談できる経験を積んできております。

無料相談も実施させていただいておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

経費で落とすことができる食事代の違いとは

2021-07-02

「経理1年生による会計小ネタ話」 経理1年生牧田の自己紹介

山本聡一郎税理士事務所、従業員の牧田です。

突然ではありますが、簿記というものに触れたことはありますか?私は税理士事務所の一従業員でありますが、全くの0でした。

私自身、今までの仕事で会計や経理に関わったことがなく、全くの素人として弊所に入ったのが約4ヵ月前。簿記の“ぼ”の字も知っているかどうか怪しい状態でした。以前は会計業務というものをどこか難しく考えておりましたが、根幹は意外とシンプルなことに、最近ようやく気付き始めました。

このコラムを読んで頂いている方の中にも、「会計はなんとなく難しそう」という思いがあったり、「どこまでが経費で落ちるんだろう」といった、会計業務における疑問をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。

牧田がお送りするコラムでは、「経理1年生による会計小ネタ話」として、会計一年生の私が日々の業務で感じた初歩的な疑問点や、それによって体得した会計や税務の知識を、難しくなりすぎないように書かせて頂きたいと思います。これを通して、会計や経理に関する苦手意識や疑問点を払拭するお手伝いができれば幸いです。

前置きが長くなってしまいました。この辺りで本題に入らせて頂きたいと思います。今回は「経費で落とすことができる食事代の違い」についてです。

経理1年生がわかりやすく教える 経費とは?

経費とは「経営費用」の略称のことで、事業を行うために使用した費用を指します。交際費や消耗品費、水道光熱費などといった「科目」と呼ばれるグループ分けを行い、事業活動において何にどのくらいお金を使ったかを帳簿に記載していきます。これがいわゆる簿記の作業の一つになります。

では、どういった支出内容が経費として認められるのかについてですが、これを定めている法律が「所得税法 第三十七条 必要経費」という箇所になります。

非常にざっくりとまとめますと「その年分の不動産・事業・雑所得の総収入金額より、売上と所得を得るために生じた費用」が必要経費になると定められております。すなわち、

  • 仕入れや材料費など、売上に直接関わる支出
  • 利益を得るための支出、すなわち仕事に関係する支出

と考えることができ、確定申告や決算時に事業所得から差し引くことができるのです。

経費で落とすことができるものと経費で落とせないものの違いは?

経費は多ければ多いほど、その年の事業所得から多くの金額を控除することができます。

しかし、なんでも経費として認められるわけではありません。同じ店で同じ時間に同じ商品を購入しても、購入の目的次第では全て等しく経費に算入できないケースもあります。

個人事業主でも法人の方でも、多少の差異はありますが、経費の考え方に関しては原則同じ考え方をすると考えて頂いて問題ありません。ここで一つ、具体例を紹介してみたいと思います。

これは経費? とある喫茶店での支出の3パターン

① 仕事をするために一人で喫茶店へ行き、2時間滞在した。滞在中にコーヒーを2杯飲んだ(計800円)。

② クライアントとの打ち合わせのために二人で喫茶店へ行き、1時間滞在した。滞在中にコーヒー2杯とランチプレート2つ、パフェ2つを飲食し、クライアントの分も含めて全てを支払った(計4600円)。

③ 仕事をする予定で喫茶店へ行ったが、プライベートの知り合いと会ったため、世間話をしていた。2時間滞在し、コーヒー1杯を飲んだ。会計は一人ずつ別で行った(計400円)。

 

以上3つのケースのうち、経費として認められ、事業所得から差し引くことができるのは、一体どれでしょうか。

正解は①と②です。両方とも仕事を行うために喫茶店を利用し、代金を支払っています。②のケースではクライアントの飲食分も負担していますが、その額も含めて「必要経費」として考えることができるのです。

一方で③は、到着した時点では仕事をするつもりで喫茶店を訪れたと考えられますが、入店してからプライベートの知り合いと話をしています。この場合は①や②と同じようにコーヒーを飲んでいても、仕事とは関係のない支出とみなされ、経費で落とすことができないのです。

経費は何を食べたかより「何の目的か」が重要

会計では、「何を食べていたか」より、「何の目的で利用していたか」が重要です。②ではやや豪華な食事をとっていますが、クライアントとの打ち合わせという「利益を得るため・仕事のための支出」であり、ランチプレートやパフェの代金もまとめて経費扱いで問題ありません。

ですが、常識の範囲を超える高価な食事を必要以上に繰り返していたり、節税目的で闇雲に飲食を行っていたりすると、必要経費と認められない場合もあります。何事も欲張りすぎは損を招くことになります・・・。

おわりに~経費の扱い、悩んだらぜひ山本聡一郎税理士事務所にご相談を~

今回は飲食代を例に考えてみましたが、経費か否かの考え方は、文房具など消耗品の購入や、出張での宿泊代などにも共通する認識です。

売上・利益に直結し、あなたの「仕事」に関係している支出かどうか、その上で世間一般から見て必要以上に贅沢をしていないか、という点も大切です。

ですが、これは一度考え出すと非常に難しい話でありますし、尚且つ本業の合間に帳簿の記入・税金の計算・各種書類作成を行うのは、なかなか大変で手がかかる作業ではあります。

山本聡一郎税理士事務所では、税務や会計はもちろん、融資やその他の補助金についても相談をお受けしております。個人事業主・法人問わずに対応が可能です。お悩みの方はぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

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