経営革新等支援機関(認定支援機関)ができること

 経営革新等支援機関(認定支援機関)は、平成24年8月に施行された中小企業経営力強化支援法で創設されました。

 創設された目的は、「金融機関、税理士法人等の中小企業支援事業を行うものを認定することで中小企業に対して支援の担い手の多様化・活性化を図るとともに、知識や経験のある専門家を活用し、中小企業に対してチームとして専門性の高い支援を行うための体制を整備」することとされています。つまり、国の中小企業等への支援策の活用が幅広く行われるように、その実行部隊として創設されました。

 山本聡一郎税理士事務所は、令和3年10月29日付けで認定支援機関として認定されております。

認定支援機関にてできることとは

 認定支援機関の中小企業等を支援する役割として、①各種補助金の申請、②優遇金利での資金調達、③経営改善計画の策定支援、④税制優遇措置の適用があります。これらの補助金から税制優遇まで多岐にわたる中小企業の経営支援施策は、認定支援機関の関与がないとできません。

 具体的には以下のとおりです。

①各種補助金の申請

・ものづくり補助金

 中小企業の技術革新や新サービス開発を支援するために、経済産業省と中小企業庁が平成21年度からスタートさせた補助制度です。

・事業承継・引継ぎ補助金

 事業承継を契機として新しい取組み等を行う中小企業等及び、事業再編、事業統合に伴う経営資源の引継ぎを行う制度です。

・事業再構築補助金

 令和2年度第3次補正予算から、新型コロナ災禍に苦しむ中小事業者を支援するさまざまな施策を打つなかで、これまでにない予算規模で始まりました。事業再構築補助金の活用には認定支援機関の支援を受けて事業計画書を作成することが要件の1つとなります。

②優遇金利での資金調達

・日本政策金融公庫の中小企業経営力強化資金

 低利率(通常の制度融資より金利を低めに設定)、無担保・無保証(審査によっては代表者の個人保証もなし)の制度融資です。認定支援機関が事業計画書の作成をサポートすることが条件となっており、創業間もない事業者も利用できるのが特徴です。

・信用保証協会の経営力強化保証制度

 認定支援機関の力を借りながら経営改善に取り組む場合に、他の保証制度より低い信用保証料率を適用(約-0.2%)。金融面だけではなく、経営の状態を改善する取組みを協力的にサポートするとされています。

③経営改善計画策定支援

・経営改善計画策定支援事業

 中小企業・小規模事業者が、金融機関からの金融支援を受けるために金融機関が必要とする経営改善計画を、認定支援機関に策定支援を依頼し、その費用の一部を国が負担することにより、中小企業・小規模事業者の経営改善を促進するものです。

・早期経営改善計画策定支援事業

 基本的な内容の経営改善の取組みを必要とする中小企業・小規模事業者を対象として、認定支援機関が資金実績・計画表やビジネスモデル俯瞰図といった内容の経営改善計画の策定を支援し、計画を金融機関に提出することを端緒にして自己の経営を見直し、早期の経営改善を促すものです。

④認定支援機関の関与による税制優遇

・先端設備等導入計画

 先端設備等導入計画を事業者が作成し、地方自治体の認定を受けることで、生産性向上に資する償却資産の固定資産税の特例(3年間ゼロ)を受けることができます。新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中小企業者を支援するため、令和2年4月30日の法改正により、事業用家屋と構築物が対象に追加されました。

・中小企業経営強化税制

 中小企業の設備投資による企業力の強化や生産性向上を後押しする制度です。中小企業者が、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づいて新たな設備を取得し、指定された事業にそれを利用すると、即時償却、または取得価格の最大10%の税額控除という優遇が受けられる税制です。

・事業承継税制

 円滑化法に基づく認定のもと、会社や個人事業の後継者が取得した一定の資産について、贈与税や相続税の納税を猶予する制度です。
 この事業承継税制には、会社の株式等を対象とする「法人版事業承継税制」と、個人事業者の事業用資産を対象とする「個人版事業承継税制」があります。

 

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