個人口座だけでなく、ビジネスでの利用にも適しているため、導入する企業も増えているのがネットバンキングです。
近年では、ネットバンキングとクラウド会計の連携が注目されています。
ネットバンキングは、インターネットを通じて銀行業務をおこなうサービスであり、クラウド会計はインターネット上で会計処理ができるシステムです。
この2つを組み合わせると、経理業務の効率化や正確性の向上が期待できます。
本記事ではネットバンキングとクラウド会計の連携について、その相性やメリット、選び方や注意点などについて解説します。
このページの目次
ネットバンキングとクラウド会計の相性とメリット
ネットバンキングは、インターネットを通じて銀行業務をおこなうためのサービスです。
近年、ネットバンキングが一般化し、口座管理や取引履歴の確認が簡単にできるようになりました。
企業の経理でもネットバンキングの利用が進み、取引先との取引や決済がオンラインで完結するケースが増えています。
クラウド会計はインターネット上で会計処理ができるシステムなので、相性は非常に良いと言えるでしょう。
ネットバンキングとクラウド会計が連携されると次のようなメリットがあるので、会計業務がよりスムーズに進みます。
- ・時間やコストが軽減できる
- ・場所や時間とらわれず、リアルタイムの会計業務ができる
- ・正確で迅速な処理ができる
- ・ヒューマンエラーが防げる
クラウド会計の大きなメリットのひとつは、自動記帳による時間やコストの削減です。
従来の会計システムでは、手入力によるデータの入力や帳簿の作成に時間と手間がかかっていました。
しかし、自動記帳ができるクラウド会計を利用すれば、これらの作業が自動化されます。
取引履歴や入出金情報などのデータが自動的にクラウドに転送されるので、手作業で帳簿を作成する手間が省け、よりスピーディーに処理できます。
クラウド会計は時間や場所にとらわれずアクセスできるため、いつでもどこでもリアルタイムの会計業務が可能です。
そのため、経理担当者は常に最新のデータを入手し、迅速かつ正確に処理できます。
また、通帳を見ながら会計ソフトに数字を入力していく作業のほとんどは、クラウド会計ソフトを利用すれば省略できますので、手入力によるヒューマンエラーなども防げるでしょう。
ただし、クラウド会計でこうした機能を使うには、ネットバンキングが必要です。
ネットバンキングとクラウド会計を連携する時の注意点
インターネット接続が不安定な場合、クラウド会計はデータの保存や閲覧が困難になる場合があります。
そのほか、クラウドにデータを保存することは、セキュリティ上のリスクがあるという意見もあります。
したがって、ネットバンキングとクラウド会計を連携する場合、セキュリティ面にも注意が必要と言えるでしょう。
ネットバンキングの口座情報や取引履歴は、重要な機密情報ですが、そうした情報をクラウド上に保管することで、情報漏洩のリスクが生じる可能性があります。
そのため、十分なセキュリティ対策が必要です。
クラウド会計を導入する前に、企業はセキュリティ対策を十分に検討し、情報漏洩やハッキングなどのリスクを防ぐよう努力しましょう。
また、クラウド会計の利用には、会計業務を担当する人材のスキルアップが不可欠です。
クラウド会計では、従来の簿記とは異なる作業工程が必要となるため、経理業務を担当する人材にはクラウド会計への理解とスキルが求められます。
企業はクラウド会計の導入にあたり、従業員のスキルアップや教育に力を入れる必要があるでしょう。
クラウド会計の選び方のポイント
クラウド会計で人気の高いものには「freee」「マネーフォワードクラウド」「弥生会計オンライン」「勘定奉行クラウド」などがあります。
簿記会計に馴染みがない人でも使いやすいと言われているクラウド会計ですが、ご自分の使い方に合ったものを選びたいものです。
そこでここからは、クラウド会計を選ぶ際に目安となるポイントをご紹介します。
・初心者の方…「勘定奉行クラウド」
・経理経験者の方…「マネーフォワードクラウド」「弥生会計オンライン」
・個人事業主の方…「freee」
勘定奉行クラウド
初心者の方には、入力機能が簡単で使いやすい「勘定奉行クラウド」がおすすめです。
マニュアルを見なくても直感的に入力操作ができ、きめ細かいサポートも充実しています。
マネーフォワードクラウド・弥生会計オンライン
従業員を雇う予定があり、給与計算や経費精算、マイナンバー管理など複数のサービスを利用する場合は、「マネーフォワードクラウド」や「弥生会計オンライン」がおすすめです。
会計Freee
個人事業主の方など、決算や確定申告などに使いたいといった場合は「freee」が良いでしょう。
freeeはクラウド会計システムの利便性に加え、簿記の知識がなくても簡単に入力できるのが特徴で利用料もリーズナブルです。
固定取引の多い事業でインターネットバンキングを利用していれば、どのクラウド会計でも効率よく会計処理ができるように工夫されていますが、中でもfreeeの「自動登録ルール」の機能が魅力的と言われています。
自動登録ルールを設定することで細かいデータを自動で登録できるので、経理を効率化できることが特徴です。
まとめ
オンラインで処理できるネットバンキングとクラウド会計の相性は非常に良く、両者を連携することで経理業務の効率化や正確性の向上などのメリットが得られます。
ただし、セキュリティ対策には十分注意し、情報漏洩などのリスクを防ぎましょう。
山本聡一郎税理士事務所では、2020年7月開業時から積極的にクラウド会計の大手の会計freeeをメインの会計ソフトを利用しています。
クラウド会計を導入してみたいけれど、自社で対応できるか不安とお悩みであれば、無料相談も実施しておりますので、お気軽にお問合せください。
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