起業を考えている方や個人事業主として開業している方で、税理士を付けたほうが良いのか悩んだ経験はありませんか?
個人事業主が税理士に依頼するべきかどうかは、事業規模や形態によって異なります。
本記事では、個人事業主でも税理士に依頼したほうがよいのか悩む方に向けて、税理士に頼るべきパターンやそのタイミングについてわかりやすく解説します。
このページの目次
個人事業主に税理士が必要な10パターンとは?
では、実際に個人事業主が税理士に依頼すべきタイミングとはいつなのでしょうか。
ここでは、税理士に相談が必要、あるいは相談するのがおすすめな場合を10パターンで紹介し、解説していきます。
①年間売上高が1,000万円を超えたとき
年間売上高が1,000万円を超えると消費税の納税義務が発生し、経費や会計処理が複雑化します。
このため、1,000万円を超えたタイミングで税理士に相談することをおすすめします。
②複数の事業を運営している
個人で事業を営む傍ら、賃貸収入や投資による収入など複数の収入がある場合は税務処理が複雑になってしまいます。
そんなときに税理士に依頼することで、確定申告における複雑な手続きがスムーズになるメリットもあります。
③特殊な事業形態
飲食業のほか、医療や建築、不動産などの少し特殊な事業形態は、事業を開始する際に税理士を付けるのが一般的です。
なぜなら、これらの業種は法的な規制や税務におけるルールが複雑で、税務会計上のミスが起こりやすいためです。
④海外と取引している
海外の会社と取引している場合、国際税務の知識が求められます。
知識がないと税金の取り扱いで損をしたり、税金逃れを疑われたりするケースもあるため、その道のプロの税理士にサポートしてもらえると安心です。
⑤節税策を検討したい
日々アップデートされる税金のルールを個人で確認していくには限界があります。
節税策を考えているなら、最新の税制に詳しいプロのアドバイスを聞くのがおすすめです。
⑥自身の会計処理に不安がある
帳簿の作成や会計処理は経営をする上で非常に重要な作業です。
もし不安があったり苦手意識があったりする方は、税理士に依頼することでその手間を省いて安心して任せられます。
⑦事業を拡大したい
個人事業を拡大し、法人化をする際は様々な手続きが必要になります。
また、事業が拡大するほど税務処理や会計処理の量が増えて複雑化するため、税理士のアドバイスやサポートがおのずと求められるでしょう。
⑧相続や事業承継を考えている
将来、会社の相続や事業承継を考えている方は、早めに税理士に相談することをおすすめします。
相続や事業承継に伴い、税金の問題も出てくるため、節税策や手続きについてのサポートをしてもらうこともできます。
⑨会社を設立したい
将来的に会社を設立したいと考えている場合、早期に税理士を付けることをおすすめします。
会社を設立する際の手続きがスムーズになり、節税メリットなども十分に得られることが期待できるでしょう。
⑩インボイス制度に登録している
2023年10月に施行されたインボイス制度に登録している場合は、個人事業主で年間売上高が1,000万円を超えていなくても消費税の納税義務が発生するケースがあります。
消費税を算出するのは非常に手間がかかる作業ですので、税理士に依頼すればミスなく申告できるでしょう。
税理士に「スポット」で確定申告のみを依頼するメリット・デメリット
日常の会計処理はうまくできているものの、決算や確定申告ができないなど部分的な問題を抱えている場合はスポット依頼という選択肢もあります。
ここからは、税理士に確定申告のみをスポットで依頼する場合のメリットやデメリットについて見ていきましょう。
メリット①料金が安い
税理士を顧問契約で付けた場合、月額の顧問料が発生しますが、スポットの場合はその料金が安くなることが多いです。
ただし、会計処理の準備状況によっては価格が高くなる場合もあります。
メリット②確定申告書の信頼度がアップする
スポット依頼であっても申告書に税理士の認証があるだけで、書類の信頼度が高まります。
何らかの理由で顧問契約が難しい場合でも、信頼される会社を目指すならスポット依頼を検討するとよいでしょう。
デメリット①経理アドバイスや節税策のサポートを常に受けられない
スポット契約の場合、必要なときに万全のサポートが受けられないのが大きなデメリットといえるでしょう。
経理のプロである税理士と顧問契約しておけば、日常の経理に関する相談やアドバイスを受けられるばかりでなく、税金対策についても力になってくれます。
デメリット②会社の経理すべてを税理士が把握しきれない
税理士に確定申告をスポットで依頼した場合、会社の経理や取引などのすべてを把握することまでは困難です。
スポット契約は、日常的にコミュニケーションが取れる顧問契約とは違うことを理解しておくべきでしょう。
まとめ
本記事では個人事業主に税理士が必要な10パターンについて解説しました。
もしもいくつか当てはまった場合、今すぐではなくても将来的に税理士が必要になるタイミングが生じるため、今のうちに検討を進めておいてはいかがでしょうか。
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