「起業はしたい。でも経理が不安で踏み出せない…」
そんな声を、私たちは日々多くの創業者から聞いています。経理は決して特別なスキルを持った人だけの仕事ではなく、創業時こそ押さえておくべき“経営の土台”です。
このコラムでは、名古屋市で創業支援を行う税理士が、初心者でも安心して始められる経理の基本と、実践すべき3つの鉄則をわかりやすく解説します。
「経理って難しい」「何から手をつけていいかわからない」と感じている方こそ、ぜひご一読ください。
このページの目次
創業者にとって経理がなぜ重要なのか?
経理の基本を押さえることで見える経営の全体像
「創業してみたいけど経理が不安…」
多くの創業者が抱える悩みです。しかし、経理は単なる数字の記録ではなく、事業を継続・発展させるための“経営の羅針盤”です。収支を把握し、お金の流れを可視化することで、経営判断のスピードと精度が格段に向上します。
「売上があるのにお金がない!」の落とし穴
創業間もない時期に多く見られるのが、「利益はあるのに資金繰りが苦しい」という事態。
これは、経理管理の遅れや見落としによってキャッシュフローが見えていないことが原因です。経理を正しく行えば、無駄な支出の削減や資金繰り対策もスムーズになります。
名古屋で創業する人に多い経理の悩みとは?
名古屋市内で創業される方からは、「帳簿をどうつけていいかわからない」「経理にかける時間が取れない」といった声が多く聞かれます。地域特性として、家族経営や小規模スタートが多いため、経理が後回しになりがちです。
税理士が教える創業者のための経理3つの鉄則
鉄則① プライベートと事業のお金は絶対に分ける
創業者が最初にやるべき経理の第一歩は、「事業とプライベートの資金を徹底的に分けること」です。
なぜ分ける必要があるのか?
- 帳簿が正確になる:
個人と事業の支出が混在すると、何が経費で何が私費か曖昧になり、帳簿が正しくつけられません。 - 経費の漏れや過剰計上を防げる:
事業用口座に限定することで、必要な支出のみが自然と浮かび上がります。 - 税務調査時に安心:
税務署から「この支出は本当に経費か?」と問われたとき、明確に説明できる体制をつくることができます。
実践ポイント
- 法人口座や屋号付き口座を開設し、売上入金や経費支払いはすべてそこから行う
- クレジットカードも事業専用のものを準備する
- プライベート用のレシートは絶対に混ぜない(経費と間違えやすくなる)
鉄則② 取引記録は“ためない”ことが最大の防御
多くの創業者がつまずくのが、「記帳をためてしまうこと」です。これが経理ストレスの最大要因になります。
なぜ“ためる”とダメなのか?
- 領収書をなくす・忘れる
- 記憶が曖昧になり誤記帳の原因に
- 年末や申告時期にまとめてやると膨大な手間になる
税理士の現場感覚としても、記帳がたまっている創業者ほど、売上・利益の管理があいまいで、資金ショートを起こしやすい傾向にあります。
実践ポイント
- 「毎日〇分」と決めて、記帳をルーティン化する
- スマホアプリ(freee、マネーフォワードなど)を活用して、レシートはその場で撮影・記録
- 週に1回「レシート整理日」を作るなど、仕組みで管理する
“経理は習慣”がすべて。記帳は正確さより「継続」が命です。
鉄則③ クラウド会計や専門家を“味方”につける
「経理は自分でやらなきゃ」と思い込んで、すべてを抱え込んでしまう創業者が多く見られます。しかし、これは非常に危険です。
なぜ外部の力を借りるべきなのか?
- 経理の知識不足でミスや非効率が発生する
- 融資や補助金の書類が整わず、チャンスを逃す
- 税金や節税の知識がなく、結果的に損をする
クラウド会計を導入すれば、入力の手間や自動仕訳が大幅に軽減されますし、税理士とデータ連携することで、常にアドバイスをもらえる状態が作れます。
実践ポイント
- 初期導入は税理士と一緒に進めるのがベスト(設定ミスが後に響くため)
- 月次レポートを一緒に確認し、数値から経営判断ができる習慣をつける
- わからないことは早めに質問・相談し、経理への苦手意識を減らす
税理士は「帳簿をつける人」ではなく、「経営のアドバイザー」です。
起業したらまず“パートナー”として迎え入れる意識を持ちましょう。
まとめ
この3つを押さえれば経理は怖くない
鉄則 | 内容 | 目的 |
鉄則① | プライベートと事業の資金を分ける | 帳簿を正確にし、税務リスクを回避する |
鉄則② | 記帳はこまめに。溜めない仕組み作り | 習慣化によるミス防止と効率化 |
鉄則③ | クラウド会計と税理士を活用する | 専門知識を活かし、経営に集中する |
名古屋の創業者が利用できる経理支援とは?
クラウド会計導入で初心者でも簡単に記帳
税理士事務所では、会計ソフト導入支援を行っているところも多く、初期設定から日々の使い方まで丁寧にサポートしています。初心者でも経理の仕組みが自然と身につくため安心です。
税理士による経理サポート・記帳代行の活用法
経理を丸ごと任せたい方には、記帳代行や経理支援サービスを活用する選択肢もあります。プロに任せることで、税務処理や申告業務まで一気通貫で対応可能になり、創業者は事業に集中できます。
名古屋市の創業支援制度で経理の学びも充実
名古屋市では、創業者向けに無料の税務相談、創業塾、経理セミナーなどを開催しています。こうした公的支援を活用することで、コストをかけずに経理の不安を解消することが可能です。
経理の不安を解消して、経営に集中しよう
最初から完璧じゃなくていい。仕組みづくりが大切
創業初期に経理を完全にこなすのは至難の業です。大切なのは、“やらない”のではなく、“できる仕組み”を作ること。自分でやるべきことと、外注すべきことを見極めることが、結果的に効率的な経営につながります。
経理が整えば、融資・補助金・節税にも強くなる
適切な帳簿と経費管理は、創業融資や補助金申請時にも大きな武器になります。税理士は、ただ帳簿をつけるだけでなく、資金調達や節税のアドバイザーとしても頼れる存在です。
経理の相談は、山本聡一郎税理士事務所へ
経理に不安を感じている創業者の方へ。
帳簿のつけ方からクラウド会計の導入、創業融資の資料作成まで、山本聡一郎税理士事務所では創業支援に力を入れています。
「こんなこと聞いていいのかな?」というご相談でも構いません。どうぞお気軽に、山本聡一郎税理士事務所にぜひご相談してください。