税理士法の第1条(税理士の理念)として、以下のような条文があります。
税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。 |
山本聡一郎税理士事務所ではこの条文を、税理士は税務の専門家として納税者様の権利を守ること、そして納税者様に法に従って適正な納税をサポートしなければならないと解釈しています。
このような解釈をすれば、顧問税理士等は税務署の味方ではなく、ご依頼をいただいたクライアント様の味方でなければなりません。しかしながら、税務調査で税理士がまったく反論してくれない。さらには、税務署の職員が言っていることに同調するかごとく、一緒になって税理士からクライアントに対し、説得されたという事例も聞きます。
あなたの顧問税理士は、普段の月次監査の時は堂々としているにも関わらず、いざ、税務調査となったら、税務署の後ろに隠れてしまう臆病税理士ではないですか?もし、あなたの顧問税理士が税務調査に頼りにならない場合には、税理士の変更を検討することをおすすめします。顧問税理士が交渉してくれたら払うべき税金が何十万も減ったという事例は多々あります。
税務調査は、事業主にとって非常にストレスの多いプロセスです。信頼できる税理士を選ぶことで、税務調査の準備や対応がスムーズに進み、リスクを最小限に抑えることができます。この記事では、税務調査で信頼できる税理士を選ぶための具体的なポイントを紹介します。
このページの目次
今さら聞けない税務調査の基礎知識
税務調査とは何か
税務調査とは、税務当局が企業や個人の税務申告の正確性を確認するために行う調査です。税務調査の目的は、申告内容に不正や誤りがないかを確認し、適正な納税を確保することにあります。税務調査には、定期的に行われるものと、申告内容に疑問がある場合に行われる臨時のものがあります。
税務調査についてさらに知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
税理士は税務署の見方?クライアントの見方?
税務調査に入られると聞くと、怖い、一方的にやられてしまうと思われている人もいますが、実際はそのような印象は間違いです。
税務署側も税務調査が怖いというイメージが浸透していることからほとんどの納税者・税理士が、税務署の指導に従順に従ってくれると思っている節があります。税務署の職員も一公務員ですから、上司からのノルマが存在します。
日本では日本国憲法第84条【課税の要件】において「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」とあり、税金を徴収するためには法律によって規定されていなければならないとされています。
しかし、税務職員のなかには、税金を取りたいあまりに法律を自己都合で拡大解釈し、税務調査を通じてゴリ押しで課税しようとする者もいます。そのような、税務調査に遭遇してしまったのならば、本来であれば、顧問税理士はクライアントの権利を守るために反論すべきです。そのような危機的な状況において何もしてくれない顧問税理士は問題外です。ぜひ、税務調査を一緒に戦ってくれる顧問税理士を見つけましょう。
税務調査の流れ
税務調査の手順は、通常以下のように進行します。まず、税務当局から事前通知が届きます。その後、調査の日程が決まり、税務調査官が実際に企業を訪問します。調査が完了すると、結果が報告され、不備があった場合は是正措置が求められます。調査の準備段階でしっかりとした対応を行うことが重要です。
税務調査のための税理士選びの重要性
税務調査に強い税理士の特徴
税務調査に強い税理士は、豊富な専門知識と経験を持っています。具体的には、過去に多くの税務調査に対応した実績があり、調査官とのやり取りに慣れていることが求められます。また、最新の税法や規制に精通しており、クライアントに対して適切なアドバイスができることが重要です。
信頼できる税理士の見分け方
信頼できる税理士を見分けるためには、いくつかのポイントをチェックすることが重要です。まず、税理士の評判や実績を確認しましょう。インターネットのレビューや口コミ、知人からの紹介などを参考にすると良いでしょう。また、初回の面談でコミュニケーション能力や対応の早さを確認することも大切です。
税理士選びの具体的なポイント
コミュニケーション能力
税務調査中は、税理士との円滑なコミュニケーションが不可欠です。迅速で明確な対応ができる税理士を選びましょう。例えば、電話やメールでの問い合わせに迅速に対応し、わかりやすく説明してくれる税理士は信頼できます。初回の面談で、質問に対する答えが的確かどうかをチェックしましょう。
税務リスクの軽減策
信頼できる税理士は、税務リスクを軽減するための具体的な予防策と対策を提案してくれます。例えば、日常の帳簿管理や申告書の作成方法に関するアドバイスを行い、不備が生じないようにサポートします。また、税務調査が行われた場合の対応策についても事前に準備しておくことが重要です。
税理士の選び方についてさらに知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
税理士のセカンドオピニオンの活用
セカンドオピニオンの利点
税務調査に対して不安がある場合や、現在の税理士のアドバイスに疑問を感じる場合は、セカンドオピニオンを求めることを検討しましょう。セカンドオピニオンを受けることで、多角的な視点からのアドバイスを得ることができます。異なる専門家の意見を参考にすることで、より適切な判断ができるようになります。
適切なタイミングでの利用
セカンドオピニオンを利用する適切なタイミングは、重要な税務決断を迫られる前や、税務調査が予想される場合です。例えば、大規模な資産の売却や事業の譲渡など、大きな財務イベントがある場合には、セカンドオピニオンを求めることでリスクを最小限に抑えることができます。
税理士のセカンドオピニオンについてさらに知りたい方はこちらの記事がおすすめです。
税務相談の新しい選択肢:税理士のセカンドオピニオンのメリットとは?
税理士による税務調査後の対応
税務調査後のフォローアップ
税務調査が終了した後も、適切なフォローアップを行うことが重要です。税務調査の結果をもとに、改善点を洗い出し、今後の対策を講じる必要があります。例えば、税務調査で指摘された点を改善し、再発防止策を講じることで、将来の税務リスクを軽減することができます。
顧問税理士の変更手順
税務調査後に現在の税理士に不満がある場合や、新たに信頼できる税理士を見つけた場合は、顧問税理士の変更を検討しましょう。変更手順としては、まず新しい税理士と契約を結び、旧税理士との契約を解除します。契約解除時には、過去の帳簿や申告書類の引き継ぎをスムーズに行うことが重要です。
まとめ
税務調査で信頼できる税理士を選ぶことは、企業の税務リスクを軽減し、安心して事業を運営するために非常に重要です。税務調査に強い税理士を見つけるためには、専門知識と経験、コミュニケーション能力、税務リスクの軽減策などを重視しましょう。また、セカンドオピニオンの活用や、税務調査後の適切なフォローアップも重要なポイントです。信頼できる税理士を選び、税務調査のストレスを軽減し、安心して事業を進めていきましょう。
税務調査に関するお悩みやご相談は、名古屋市の山本聡一郎税理士事務所までお気軽にお問い合わせください。専門知識と豊富な経験を持つ税理士が、あなたのビジネスをサポートいたします。