何かをスタートするときに何らかの計画をたてるのではないでしょうか?例えば、マイホームを建てるときには、ちゃんと返済できるのか資金計画を作ることもあるかと思います。
何かをスタートするときに何らかの計画をたてるのではないでしょうか?例えば、マイホームを建てるときには、ちゃんと返済できるのか資金計画を作ることもあるかと思います。
計画を立てないで思い付きで行動に移してしまった場合、思わぬ出来事が生じてしまうとこんなはずではなかったということになります。新型コロナの影響で賞与が無くなり、賞与頼りで住宅ローンを組んでしまったため、住宅ローンの返済ができないという話も話題となりました。
事業をスタートする際にも創業計画書の作成をおすすめします。私も税理士事務所を開業する前に自分なりの創業計画書を作成しました。
創業計画書を作成することで月々のコストはどれだけかかるのか?そのコストを補うために売上をあげなければならないのか?を自分なりに精査することができました。
今回は創業計画書を作成することによるメリット及びデメリットについてお伝えします。
このページの目次
創業計画書とは?創業計画書の記入例
創業計画書はあなたのビジネスの目的・目標を示す羅針盤
創業計画書とは名前のとおりに新規ビジネスを開始する前に作成する計画書のことです。
創業計画書には、これからスタートするビジネスの目的や目標、事業戦略、販売戦略、財務計画などが記載していきます。
また、ビジネスでどんな会社・業種がその商圏内にあるのか、そしてどの企業がライバルとなり得るのか調べる競合分析や市場調査、法的な課題やその解決策なども創業計画書に記載していきます。
創業計画書は、起業家自身が自分のアイデアを詳細に考え、整理することができます。
さらに、他者にも自分のビジネスについて正確に伝えることができるようになるため、投資家やビジネスパートナーを誘致するときに非常に役立ちます。
まずは日本政策金融公庫の創業計画書からスタートしてみよう
創業計画書には決まったフォーマットはありません。創業計画書を作成するきっかけとなるのは、多くの方が創業融資のときだと思います。
創業時には日本政策金融公庫から融資を受けることが一般的です。日本政策金融公庫のホームページにも創業計画書のフォーマットがありますので、一から創業計画書を作るのではなく、日本政策金融公庫のフォーマットを活用して自分なりに作成することが近道だと思います。
日本政策金融公庫の創業計画書のダウンロードページはこちら
日本政策金融公庫のホームページは記入例の宝庫
日本政策金融公庫の創業計画書は事業を行う上で必要な情報を整理上で有効だと思います。
仮に空欄の箇所が多い場合には、事業をスタートするうえで準備不足の可能性がありますので事業を始める前に計画をたてましょう。
また、日本政策金融公庫のホームページでは業種別での記入例が記載されています。まずは自分のビジネスに近い業種に置き換えながらオリジナリティを加えていきましょう。
創業計画書を作成することのメリット
創業計画を作成することのメリットを一部、上述しましたが、他にもメリットがあります。また、作成するうえでの注意点となるデメリットもまとめてみました。
自分のビジネスアイデアを整理し、自分自身への説明力をもつことができる
創業計画書を作成することで最大のメリットを自分自身の頭の中で計画していることを羅列し、資金計画を組み立てることで、頭の中でぼんやりとしていたビジネスアイデアが整理されることです。
整理することで、ものごとの整合性や矛盾点が整理され、これから事業を行う上で、自分自身へのバックアップとして背中を押してくれます。
また、資金計画をたてることでどの時点で資金がもっとも減ってしまうか把握することで、その資金補てんを融資や補助金で補う必要があるのかと経営判断としても役立ちます。
競合他社に対して自分のビジネスアイデアの独自性を示すことができる
ビジネスアイデアを考えるうえで必要なことが競合他社とどのように差別化できるのか?大手のビジネスモデルをまねても残念ながら、資金力により淘汰されてしまいます。
よって、大手だからこそできない、創業時だからできる経営戦略を創業計画書に入れ込むことで、より創業計画がブラッシュアップされることでしょう。
法的な不備やビジネス内容のミスや抜けがないかチェックすることができる
事業をおこなううえでは、その事業に取り巻く法的な手続きが必要となります。例えば、飲食業を行うためには飲食業許可を取得する必要があります。
創業計画を作成するうえで、資金計画のみならず、法的な不備がないかのチェックを組み込むことで、こんなはずではなかったというミスを防いでくれます。
創業計画書を作成するうえでの注意点・デメリット
創業計画書を作成する際のデメリットや注意点は以下の通りです。
創業計画書の作成にそれなりの時間がかかる
創業計画書を作成するうえで、一番のネックとなるのが作成するうえでそれなりの時間が必要となります。
特に、今まで技術職で活躍していた方が急に資金計画をたてろと言われてもまず、何から手を出せばいいのかわからず、いたずらに時間が過ぎてしまうことがあります。
たしかに作成するうえで時間がかかりますが、作成に時間をかけた分、メリットはありますので作成するようにしていきましょう。
創業計画書の作成には詳細な情報も求められる
創業計画書はあくまでも計画書です。最初の段階はアバウトな計画で良いと思います。しかし、アバウトなまま計画書の作成を完了してしまうと思わぬ支出やトラブルが生じる可能性があります。
まずはアバウトな計画書を全体的に作成し、次のステップとして部分部分を徐々に詳細な情報を埋め込み、実現可能な創業計画書を作成していきましょう。
創業計画書の作成後、プランの変更の可能性がある
繰り返しになりますが、創業計画書はあくまでも計画書です。実際に事業を開始したら、計画書の内容と乖離していくことは当然のことです。
ビジネスを進展させる中で、ビジネスプランの変更が必要になることもあるかもしれません。例えば、思ったような顧客獲得ができない場合や、予算の都合で思い描いていた事業展開ができなかった場合、ビジネスプランを変更する必要が生じることもあります。
ただ、計画とずれることは当然だとそこで思考が止まってしまうと、その創業計画書は絵に描いた餅になりかねません。
創業計画書と実績が大幅に乖離してしまった場合には、創業計画書を修正・見直しをしましょう。
日本政策金融公庫で必要な創業計画書の作成が不安な方へ
創業計画書を作成することは、自分のビジネスアイデアや事業計画をより具体的に考える機会となります。
日本政策金融公庫で創業融資を受ける場合には、創業計画書の提出が必須となります。上述のとおり記入例等はありますが、自分が書いた創業計画書で融資を受けることができるのか?と不安になっている方もいることでしょう。創業融資を受けるメリットについてはこちらが参考となります。
山本聡一郎税理士事務所では、名古屋市の金融機関と連携し、日本政策金融公庫との協調融資により、事業に必要な融資金額の借入に力をいれております。
これから、融資を受けて事業をスタートしていきたい・融資を検討していると考えている事業者さまがいましたら、無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問合せください。
You Tube「【創業支援】税理士の山さん」にて最新の税務・経営の情報発信
山本聡一郎税理士事務所では、ホームページにおけるコラムによる情報発信のみならず、2023年10月よりYou Tubeチャンネル【創業支援】税理士の山さんをスタートしております。
最新の税務はもちろん、経営など役にたつ情報を発信しておりますので、ぜひチャンネル登録のほどよろしくお願いいたします。