起業時に融資を受けるには?基準や審査通過のポイントもご紹介!

起業時には資金が必要であり、事業によっては多くの費用を要する場合があります。

その資金繰りの手段のひとつが融資の利用であり、利用できる融資は日本政策公庫・地方自治体・民間の金融機関にあります。

ただし、審査に通過しなければ融資は受けられません。そこでこの記事では、融資を受けられる条件や審査基準についてまとめました。できるだけ審査を通過しやすくするポイントも併せてご紹介します。

起業時に融資を受けるには?

起業時の資金繰りは、日本政策金融公庫の創業支援融資をはじめとした、開業時向けの融資がおすすめです。

今回は、日本政策金融公庫の融資制度を例に解説します。

日本政策金融公庫には個人事業主や起業時の人が低金利でお金を借りられる、「新創業融資制度」があります。新しく事業を始める人や開業後に税務申告2期を終えていない人が対象で、起業時や事業開始後に必要となる設備・運用資金を目的とした融資であり、担保・保証人は原則として不要です。

ただし、創業時に自分で確保できる資金が総額の1/10あることが要件となり、融資の限度額は3,000万円とされています。

そして創業時のハードルは低いものの、審査に通過しなければ当然融資は受けられないため、審査基準や手続き方法をしっかりと把握しておきましょう。

融資の審査基準とは?

先述したように、融資を受けるにはその基準を把握してしっかりと対策する必要があります。

起業の際にまず注目しておくべき点は、下記の4つです。

  1. 自己資金
  2. 経験と能力
  3. 返済能力
  4. 資金の使い道

ここからは、それぞれについて詳しく解説してまいります。

1.自己資金

融資ではなくまず自分で用意するお金のことを自己資金といいます。事業開始に必要な資金のうち、どれだけ自分で用意できるのか・自己資金の割合で融資の基準が満たされているのかどうかを審査されるということです。

通常の企業向け融資では売上の1/3程度が基本になりますが、創業時の自己資金も、総額の1/3以上準備しておくと審査通過の可能性が高くなる傾向です。

また、自己資金の確認のために預金通帳の提出が求められます。これは申告した金額が本当に自分で準備したものかの判断材料となります。

2.経験と信用能力

起業をする人物の経験や能力の有無も審査の対象です。事業内容に関する経験があるかどうかもしっかりチェックされることを覚えておきましょう。

ただし開業前は実績がないため、事業主の「経験」によっても大きく左右されます。

事業に関連するジャンルの経験が長いほど審査は通過しやすくなり、全く経験のない事業ほど不利になります。

また、事業主の信用情報も必ず確認される項目で、ローン・税金・公共料金・携帯電話代などが滞納することなく支払えているかが判断基準の一つです。

自身の信用情報はCIC(指定信用情報機関)で確認可能なので、気になる人は、事前にチェックしてみるとよいでしょう。

3.返済能力の有無

返済能力の有無も、もちろん影響してくる要素です。これから始める事業がしっかり返済できるだけの利益を生み出せるかどうかを説明できる状態にしておきましょう。

受けた融資の分、きちんと返済できる利益が得られないと判断されたら金融機関はお金を貸すことがむずかしくなります。

そうならないためにもまずは事業計画書の提出が求められるので、その内容にどれだけ説得力を持たせられるかを意識してください。

4.資金の使い道

創業融資とは、開業のために必要な設備や運用に使う資金調達を目的とした制度です。そのため、資金の使い道を全て証明しなければいけません。

事業計画書をもとに、借り入れた資金を何に使うのかを提示し、必要に応じて見積書などを事前に用意しておくようにしましょう。

また、融資が決まった後にも使用用途が申請した内容と合っているかどうかをチェックされます。申請内容と異なっていると融資が打ち切られる可能性があるため、注意が必要です。

審査通過のポイントとは?

起業時に融資を受けるにはさまざまな審査基準を満たす必要がありますが、よりスムーズに進行させるために準備しておくべきポイントについてもご紹介します。

・資金の使い道を整理しておく

事業開始に必要な資金の内訳を事前に整理しておきましょう。

日本政策金融公庫の創業融資は、事業を始める際に必要な設備・運用で使う資金を貸し出す制度であり、審査においては事業者が希望する融資の金額が適切かどうかをまず判断します。

たとえば店舗や事務所などの工事をするなら、事前に見積書をもらうようにしましょう。事業が安定するまでの運用資金についても、あらかじめ確認して金額を把握することが大切です。

・事業計画をしっかり立てておく

担当者との面談では、事業計画をきちんと説明できるように準備をしておきましょう。

そして面談の際は、提出した事業計画書の内容について質問をされることが多くあります。自己資金の調達方法や、設備・運用に使う費用について質問された際に的確な回答が必要です。

内容をしっかりと説明できるよう、事前に面談の練習をしておくのもおすすめです。

また、個人事業主ではなく法人で設立して1年目以内という方は、事業計画書のかわりに創業計画書を提出する場合もあります。

・提出書類に不備がないようにする

必要な書類に不備がないことも大切なポイントです。事業計画書や通帳のコピーなど、漏れのないように準備をしましょう。

ならびに状況に合わせて追加書類が必要になる場合もあります。申請時の書類に不備や漏れがあると、審査を通過させるためには不利な状況です。

融資の申請に必要な書類は、金融機関の窓口やホームページなどで事前に確認が可能です。

・専門家に相談をする

前述のとおり、審査をクリアするためには事業計画をしっかりと立てることが重要です。自分で事業計画を立てる自信が無い場合には、税理士に相談をするとよいでしょう。

専門家に相談をすれば、的確な事業計画書を作成してくれるほか、面談対策まできちんとサポートをしてくれます。専門知識をベースに適切なアドバイスを都度してくれるため、より一層通過しやすくなるはずですよ。

起業のご相談は、名古屋市の山本聡一郎税理士事務所まで

起業をする際の資金繰りの方法のひとつとして、金融機関などからの融資がありますが、審査通過にはそれなりのコツが必要です。

とくに事業計画は審査通過の重要なポイントといえるので、可能であればまずは専門家へ相談してみることがおすすめです。

名古屋市にある山本聡一郎税理士事務所では、経験や実績を兼ね備えた頼れる税理士が、一人ひとりに合わせた適切なアドバイスを丁寧にさせていただいております。融資の審査や事業計画書の作成に不安があるなどの起業に関するお悩みはもちろん、記帳代行の利用やクラウド会計の導入を検討されているという方も、ぜひお気軽にご相談ください。

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税理士 山本聡一郎
山本聡一郎税理士事務所 代表税理士。1982年7月生まれ。名古屋市中区錦(伏見駅から徒歩3分)にてMBA経営学修士の知識を活かして、創業支援に特化した税理士事務所を運営。クラウド会計 Freeeに特化し、税務以外にも資金調達、小規模事業化持続化補助金などの補助金支援に力を入れている。
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