最近、会社員をやりながら副業をやられている方の税務相談をよく頂きます。中には副業がうまく軌道にのったら、副業を本業にして独立していきたいとお話があります。しかし、独立や起業するうえでは様々な不安があるため、口では独立すると言っても、なかなか実行に移すことができません。私の友人の中には、10年前から起業するといいながらも今だ、会社勤めをしている方もいます。
私も一会社員から会計事務所を経て、税理士として独立した身です。今回は私の経験を踏まえて、独立・起業するうえでのリスクや不安をいかに解消してきたか?お伝えいたします。
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独立・起業するうえでの最大の悩みはお金の問題
お金の不安を解消するためにはお金しかない
独立・起業をするうえで最大の悩みはお金の問題ではないでしょうか?会社員の時は、会社に所属していれば、給与を頂くことができます。しかし、独立した瞬間に給与の定期的な収入はなくなります。この税理士として独立するうえで、この不安は私も感じました。独立したらすぐに軌道にのれば、問題はないのでしょうが、なかなかそんな方はいません。
その悩みを解決するためには、やはりお金です。独立するまでにいかに自己資金を貯めることができるかがカギとなります。無収入になっても生活や事業を成り立つことができる資金を貯めるようにしましょう。よく何か月分の資金を貯めておけばいいですか?と相談を受けます。これは人それぞれですが、私は少なくとも当時の年収の半年分の資金を貯めました。
自己資金は創業融資にも有利に繋がる
どうしても、独立するためには大きな資金が必要となることもあるでしょう。例えば、飲食店。開業時から内装代や調理設備など多額な投資が必要となります。税理士はおかげ様でそこまでの多額な設備は必要ありませんが、会計のシステム代や社有車など何だかんだ投資が必要となります。
そこで力になってくれるのが、日本政策金融公庫をはじめとする金融機関です。しかし、残念ながら独立・創業するからすぐに融資が受けられるかというそんなに世の中甘くはありません。
金融機関は必ず自己資金がいくらあって、どのように貯めてきたかヒアリングされます。考えれば当たり前なことですが、自己資金はその創業者の本気度を測るもので、リスクをどれだけとるつもりがあるのかの象徴です。自己資金がないということは、そもそも自分ではリスクを取るつもりは無く、他人のふんどしで相撲をとるようなものです。
また、独立を計画していて、自己資金を一切貯めてこなかったということは、本当に事業の計画性があるのかという評価につながります。また、いくら素晴らしい事業計画を書いても実現性が乏しいのではと考えられてしまいます。
ですので、独立するためには、何か月は売上げが立たない前提で、保守的に物事を考え、自己資金を貯めていきましょう。
独立・創業するうえで家族の応援はあるか?
独立・創業することが夢という方もいることでしょう。しかし、家族がいるとただ夢だからと安易に実現するわけにはいきません。過去に実際に相談があったのが、来月にも独立をしたい。でも妻を説得できないという相談です。特に大手に勤めているとなるとその反対も大きくなるようです。
家族の反対がある以上は、絶対に独立・創業をお勧めしません。独立して軌道にのせるために一生懸命、事業活動を行っていくことは、結構ストレスとなります。そこで家族間の関係が崩れてしまうと新たなストレスが生じてきます。そのような状態では何をやってもうまくはいかないでしょう。
家族は最大の味方だと私自身は考えています。私は独立する年に子どもが産まれることがわかっていましたが、それでも妻が、「うまくいかないなら二人で働けばいい。」と背中を押してくれました。それは今でも感謝しています。
独立・創業を考えているなら、税理士に相談するよりもまずは家族に相談してみましょう。家族を説得できない事業なら、いくら夢を語っても決してうまくいかないと考えています。
独立・創業をするなら早いことに越したことがない
冒頭で伝えたように、独立すると言って10年を経過する友人がいます。お金の問題は人それぞれの諸事情ですが、私たちに平等に与えられているのは時間です。どんな優秀な経営者や倒産させてしまった経営者に与えられた時間は同じです。
独立・創業で失敗を恐れて時間を使うよりは、実際に独立して早い段階で失敗してしまったほうがよいと思います。なぜなら、失敗が早ければ早いほど、失敗を取り返すための時間を確保できるからです。時間があれば、またどこかで働くこともできるでしょうし、借金を借りていたなら、その返済するための時間もあることかと思います。失敗するかもと悩む時間を費やすのであれば、すぐに行動に移したほうがいいと思います。
もしかしたら、私の友人は独立といいながらも、本心は独立するつもりはないのかもしれませんね。
どうしても決断の後押しが欲しいならぜひご相談ください
税理士は、中小企業に最も身近な存在だと考えています。成功している会社のノウハウや失敗している会社の原因もわかっている存在です。まずは、あなた自身が考えている事業計画を伝えてみてください。同業種ではこのようにうまくいっているとか、これをしてしまったことで失敗してしまったという情報をいただけるかもしれません。山本聡一郎税理士事務所は、創業に特化した税理士事務所ですので、創業に関わる情報が多くあると自負しています。無料相談も行っていますので、ぜひ、あなたの夢の実現のお話を聞かせてください。
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