1990年代後半から社会に浸透してきたネットバンキングですが、個人向けの口座だけでなく、最近は企業の導入に伴ってビジネス利用が増えてきています。
単に入出金、振込、残高照会などの一般取引にとどまらず、企業で使用する会計ソフトとネットバンキングを連携させて、便利なビジネス関連サービスが利用できるようになっています。
ネットバンキングと会計ソフトを連携させることによって、法人や個人事業者にどのようなメリットがあるのか詳しく解説いたします。
このページの目次
いまさら聞けないネットバンキングとは
「(インター)ネットバンキング」とは、インターネットを利用した銀行などの金融取引サービスのことで、パソコンをはじめ、スマホ・携帯電話・タブレットなどからも利用できます。
ATM機や銀行の窓口に出向かなくても、自宅や外出先でいつでも口座開設、振込・振替、入出金手続き、照会、運用などを行えます。
店舗を除いた初の銀行取引サービスとして、1988年に固定電話を利用したテレフォンバンキングが導入されましたが、1990年代以降パソコンが家庭に普及し、最初のネットバンキングのサービスが提供されたのは1997年1月でした。
その後相次いで、同様のサービスが多くの銀行で導入されました。
さらに、携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、近年はアプリ等を用いた「モバイルバンキング」が急速に広がっています。
わずかな年数で急速に進展してきたネットバンキングは、今や必要不可欠な社会インフラと言えるでしょう。
弊所でもネットバンキングの大手のGMOあおぞらネット銀行と業務連携をさせていただいています。
ネットバンキングを利用する3つのメリット
ネットバンキングはユーザーにとって主なメリットが3点あります。
いつでもどこでも利用できる
ネットバンキングの最大のメリットは、都合のいい時にいつでも、どこにいても利用可能なことです。
簡単な入力さえすれば振込も入出金でも一通りの取引が、営業時間に関係なく24時間どこからでも行えます。
現在では現金取引が減りキャッシュレス決済に移行しているため、銀行窓口やATM機にわざわざ足を運ぶ必要がなくなってきています。
コストや時間のムダが省ける
給与の支払い、支払い期日のあるもの等はこれまで銀行に直接出向いて手続きが必要でしたが、その作業を好きな時間にオフィスや自宅で済ませられるため、コストや時間の面でムダが減らせます。
法人向けサービスが充実
最近は法人向けにオンラインサービスが次々と提供され、非常に便利になってきました。
会計ソフトと連携させれば、入出金や毎月の振込などの手続きを自動で行ってくれ、業務時間の有効活用ができます。
ネットバンキングと会計ソフトを連携することの4つのメリット
各企業で使われている会計ソフトは、キャッシュフロー管理において大変重要です。
最近のネットバンキングサービスは、会計ソフトとの連携がスムーズになっています。
システム上のデータを読み取ったうえで、ネットバンキングで直接手続きを進めるので、ミスの心配はありません。確認作業が不要で、担当者の負担を大幅カットできます。
連携する主なメリットは下記の通りです。
取引データを自動取得
連携すると、会計ソフトに取引データが自動記録されて、ネットバンキングの口座にも反映します。
従来の手書きや目視で作業した場合は、会計処理が遅延したり、ヒューマンエラーが発生しました。
連携のおかげで会計処理が一括自動化され、手動入力は一切不要なため、正確かつ迅速です。
確認作業が簡単
ネットバンキングと会計ソフトを連携させると、ヒューマンエラーが大幅に減り、確認作業の負担も最小限に抑えます。
人手のムダを省き、スマートな会計業務を目指せます。
仕分作業が楽
連携により、事前設定をしておけば、会計に欠かせない仕分作業の自動化が可能です。
これまで長時間かけていた仕分け業務が劇的に改善されます。
会計ソフトはクレカや交通系ICカードと連携可能
会社用のクレジットカードと連携すると、経費申請などの手続きが簡略化され、ミスなく申請できます。
交通系ICカードと連携した場合、毎日の交通費精算や出張の経費申請もオンラインで自動化できます。
メリットだけじゃない!?ネットバンキング使用時の注意点
ネットバンキングは便利で業務効率化に役立ちますが、注意点が3つ挙げられます。
法人名義だと月額使用料が必要
個人は手数料無料ですが、法人の場合は振込手数料の他に月額サービス料金がかかります。
メガバンク系のネットバンキングなら、月2,000円程度の利用料金が必要です。
オンライン専用のネットバンキングの場合は無料サービスもあるため、事前に調査すべきでしょう。
厳重な情報管理が必須
ログインIDやパスワードが必ず要求されますが、強力なセキュリティ対策が必要です。
インターネット通信環境に注意
漏洩や悪用のリスクがあるため、社内ルールを厳密に決めておく必要があります。
まとめ
ネットバンキングと連携させて会計ソフトを運用すれば、企業の業務効率化につながります。
ただしネットバンキングを法人利用する場合は月額料金や手数料がかかるため、コストを考慮しながら運用することが望まれます。
山本聡一郎税理士事務所では、2020年7月開業時からクラウド会計大手の「会計Freee」をメインの会計ソフトとして積極的に利用しています。「会計Freee」について知りたい方は以下のコラムがおすすめです。
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