今年こそオンライン化!e-Taxで確定申告をするメリット

確定申告のシーズンが近付いてきました。電子帳簿保存法の義務化も始まり、ペーパレス化が加速しています。確定申告に関しても、国税局・税務署が積極的に「e-Taxでの申告」を呼びかけるなど、ペーパレス化を促進する動きが強まっています。

あなたはe-Taxを使って確定申告をされていますか?

今回は、まだe-Taxをご利用されていない方に向けて、e-Taxの魅力とメリットをお伝えしていきます。なお、弊所が運営しているYou Tubeチャンネルにて、e-Taxにより申告することで青色申告のメリットを享受できる動画を公開していますので、ぜひチェックしてみてください。

「e-Tax」とは、インターネットで国税に関する手続きができるシステムのことです。このe-Taxを使うと、確定申告を簡単にすることができます。

e-Taxは平成16年(2004年)からシステム運用が始まりました。e-Taxでは、確定申告の他に、税金に関する様々な手続きをオンラインで完結できます。e-Taxの利用者は増えたものの、まだ導入していないという方も多くいらっしゃいます。

確定申告におけるe-Taxの利用率は、所得税申告で6割ほどで、相続税の申告では3割以下になります。法人のe-Tax利用率は9割を超えているので、毎年定期的に申告をしている方が利用率が高い傾向にあることが分かります。(大法人の電子申告義務化も関係しています。)

国税庁

令和4年度におけるオンライン(e-Tax)⼿続の利⽤状況等について

「e-Taxを導入しない理由」について調べてみると、こちらの4点が主な理由であることが分かりました。

  • 書面での申告に慣れているから
  • ICカードリーダーを購入したくないから
  • 税務署・確定申告会場で相談したいから
  • e-Taxが難しそうだから

このような理由でe-Tax導入に踏み切れていない方は、ぜひこのまま読み進めていただければと思います。

スマホを使ってe-Taxをより身近に

確かに少し前までは、e-Taxを導入するのにICカードリーダーが必要でした。けれども2022年からはスマホのマイナポータルのアプリと連携することで、ICカードリーダーがなくてもe-Taxを利用できるようになったのです。(※スマホの場合、ICカードリーダーの機能が備え付けられているので、そのままマイナンバーカードを読み込ませることが可能です。)

また、以前はwindowsでなければe-Taxをスムーズに利用できませんでしたが、今ではmacユーザーでも問題なく利用できるようになっています。(対応しているブラウザやPC環境についてはご確認ください。)e-Taxは、昔と比べてだいぶ使いやすくなっているのです。

また、スマホだけでも確定申告は可能です。今時は、ほとんどの方がスマホを持たれていますよね。
この方法であれば、e-Taxを気軽に導入できるのではないでしょうか。

e-Taxで確定申告をする・事務処理削減のメリット

1・自宅ですべて完結できる

これがe-Tax一番のメリットではないでしょうか。確定申告がオンラインで全て完結するので、時間も手間も大幅にカットすることができます。

書面で確定申告を行うと、下記のような事務作業が発生します。

①書類作成をする

②プリントアウトをする

③添付書類を準備する(控のコピーもとっておく)

④書類をクリアホルダーに入れて、整える

⑤税務署に持参する、又は郵送する

税務署に持参するのは、時間や交通費がかかり大変ですよね。さらに税務署が開いているタイミングに行かなくてはいけません。

郵送では、書類をきれいに準備して、クリアホルダーに入れて、封筒を準備して、切手を貼りポストに投函します。事務処理で手間もかかりますし、わずかですがお金もかかります。手元に切手がなければコンビニや郵便局まで買いに行かなくてはいけません。

自宅にプリンターがない場合は、確定申告の時だけ、印刷のためにコンビニまで足を運ぶ必要があります。

e-Taxであれば、これらの手間がかからず、PC・スマホ操作だけで確定申告が完結します。それこそ、早朝でも深夜でも自分の好きなタイミングで、自宅のソファでくつろぎながら確定申告を終えることができるのです。

2・訂正申告がオンラインで簡単にできる

確定申告を終えた後に、入力漏れの控除証明書を見つけて「しまった!」という状況になったことはありませんか?書面の場合は、もう一度正しい内容で確定申告書を作成し再提出する必要があります。けれどもe-Taxでは、訂正後の申告データを送るだけで良いのです。ただし訂正申告も期限がありますので、ご注意ください。

3・添付書類を省略することができる

e-Taxで確定申告を行う場合は、添付書類を省略することができます。

書面での申告では、控除証明書の原本やマイナンバーカードのコピーなどを添付して送っていたかと思います。原本の控えをコピーしたり、細かい事務処理が発生します。けれどもe-Taxであれば、もうその手間はかけなくて良いのです。

税務署側から特定の書類について提出を依頼された場合でも、イメージデータをPDF形式で提出すれば良いため、書面にする必要はありません。

4・会計ソフトとの連携で確定申告が簡単にできる

現在、多くの会計ソフトがe-Taxと連携しています。入力した仕訳が正確に取り込みされるので、確定申告がスムーズに済みます。手入力をすると、ミスが発生しやすくなるものですが、会計ソフトと連携させれば、入力ミスを防ぐことができます。

5・書面よりも早く確定申告ができる

通常、確定申告の受付期間は2月16日-3月15日の1ヶ月間です。けれども、e-Taxを利用することで、1月中旬以降から確定申告が可能になります。
「確定申告を早めに終わらせてしまいたい。」という方は、e-Taxを利用すれば2月16日を待たずに手続きを終わらせることができます。確定申告を「重要なタスク」として気に留めていた方にとっては、早めに解放感を得ることができます。

e-Taxで確定申告をする・金銭的なメリット

1・青色申告65万円の控除が受けられる

青色申告をされている方は、下記条件を満たすことで青色申告の特別控除を55万円まで受けることが可能です。

・複式簿記で記帳

・損益計算書・貸借対照表を作成

・期限内に確定申告を行う

さらにe-Taxで確定申告をすると、最大65万円の控除を受けることができます。「さらに10万円控除が増える」というのは、事業者にとってかなり大きなことです。e-Taxをまだ導入されていない方は、ぜひ今回の確定申告から取り入れてみてはいかがでしょうか。

国税庁案内

e-Taxによる申告又は優良な電子帳簿の保存により 65万円の青色申告特別控除を適用しましょう。

2・印刷代、切手代が不要

e-Taxはペーパレスなので、書類提出で必要な印刷代や切手代がかかりません。数百円の話ではありますが、e-Taxに変えることでコーヒー1杯分が無料になると思うと嬉しいですね。

3・還付金が早く戻ってくる

税金の還付がある場合は、e-Taxで申告すると3週間程度で還付されます。書面の場合は、1-1.5ヶ月ほどかかります。

以上のように、e-Taxはメリットだらけです。ぜひとも今年の確定申告から導入してみましょう。

最後に e-Tax導入でお困りの方は、山本聡一郎税理士事務所にご相談ください

今回は、e-Taxで確定申告を行うメリットをお伝えしてきましたが、e-Taxは「確定申告のためだけのもの」ではありません。例えば、下記の届出もe-Taxで可能です。(一部だけご紹介しています。)

  • 青色申告承認申請書または取りやめの届出
  • 納税証明書の交付請求(手数料が少し安くなります)
  • 納税の猶予の申請
  • 開業届または廃業届の提出
  • 電子納税

e-Taxを使えば、大幅な業務効率化が可能になるのです。

最初に少しだけ時間や手間をかけてe-Taxを導入すれば、今回の確定申告から一気に業務が効率化して楽になります。

これを機にe-Tax利用に向けて一歩踏み出してみましょう。

山本聡一郎税理士事務所は、ITに強い税理士として起業家の皆様を応援しております。

e-Taxの導入や、「お金に関する業務をITで効率化させたい」とお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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税理士 山本聡一郎
山本聡一郎税理士事務所 代表税理士。1982年7月生まれ。名古屋市中区錦(伏見駅から徒歩3分)にてMBA経営学修士の知識を活かして、創業支援に特化した税理士事務所を運営。クラウド会計 Freeeに特化し、税務以外にも資金調達、小規模事業化持続化補助金などの補助金支援に力を入れている。
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